docomo Xperia A SO-04E Black(ソニー)のレビュー

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docomo Xperia A SO-04E Blackの画像

主な仕様
OS
Google Android 4.1
CPU
APQ8064 1.5GHz(クアッドコア)
メモリ
RAM:2GB/ROM:32GB
ディスプレイ
4.6インチ HD Reality Display(1280×720)
Wi-Fi
IEEE802.11a/b/g/n
電池容量
2300mAh
実使用時間
約51.2時間
サイズ
約131(H)×67(W)×10.5(D)mm
質量
約141g
その他
防水:IPX5/8等級

やっとこの度、普通の携帯電話(ガラケー)からスマートフォンに乗り換えた。よって、今さらながらこれがスマホデビューということになる。購入したモデルは、ソニーのdocomo Xperia(エクスペリア)A SO-04E Blackだ。早速レビューに移りたいが、このモデルを買って使い始めるまでに色々と紆余曲折を経たので、一応その旨を記載しておく。

まず直接の購入動機は、それまで使っていたガラケーが部分的に故障したからである。ガラケーのモデルは富士通のFOMA F905iだ。これがとても良いモデルだったので、当初はまたガラケーにしようと思っていた。

しかし、ガラケーの需要が減り、機種が少なくなっていたことや、買ってみたAppleのiPad mini 2が思いのほかよかったこと、スマートフォンの維持費を節約できるサービスが、増えたことなどの理由から、やはりスマホにすることにした。

スマートフォンにすることが決まると、次は大まかな機種を選ぶ段階で悩まされた。NTTドコモの新機種かSIMフリーか白ロムか。SIMフリーの中には、格安スマホと呼ばれる驚くほど価格が安いモデルもある。主に格安SIM(MVNO用)とセットになって売られているようだ。

※SIMフリーとは簡単に言えば、SIMカードが付いていない新品の端末、白ロムとはSIMカードが付いていない中古品の端末のことである。白ロムの白は、前の契約者の情報を消したという意味らしい。

※MVNO(Mobile Virtual Network Operator、仮想移動体通信事業者)とは簡単に言えば、大手キャリア(NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク)の回線を借りて、自社ブランドでサービスを提供する通信事業者のことである。通信費が安くなるメリットがあるが、通信の品質が悪くなるデメリットもある。

NTTドコモの新機種のスマートフォンは、ドコモのパケット定額サービスを契約しないと、価格が非常に高いので却下。今回、私はパケット定額サービスを契約するつもりはないし、本体に高額なお金を払うつもりもない。格安スマホは安すぎて何かと不安なので却下。こうして、残ったのは格安スマホ以外のSIMフリーか白ロムになった。

※パケット定額サービスを契約しない場合は、必ずモバイルデータ通信の設定をオフにしなければならない。詳細は後述参照。

docomo Xperia A SO-04Eシリーズの画像

そして、いよいよ残った上記の二者から具体的な機種を選ぶ段階だ。

まずはiPhoneから検討したが、防水ではないことと、すでにiPad mini 2を持っていて面白くないことから却下。

それを踏まえて候補に挙がったスマートフォンが、SIMフリーの富士通のarrows M02、白ロムのソニーのdocomo Xperia A SO-04Eだった。Xperiaは、2013年の夏に新機種としてNTTドコモのラインナップに並んでいたモデルである。どちらも国産メーカーのモデルだが、私は以下の理由でXperiaを購入することにした。

docomo Xperia A SO-04Eは、arrows M02より3年も前に発売されたモデルなのに、仕様がほとんど変わらないのは驚きである。さすが発売当初の価格が倍以上するだけのことはある(笑)。本体のサイズはガラケーからの乗り換えなので、できるだけ小さい方がありがたい。

ワンセグは、今時内蔵のロッドアンテナが付いているタイプで感度も悪くないし、バッテリーが交換できるのも良い。後継機種のdocomo Xperia A2 SO-04Fでは、ロッドアンテナがなくなり、バッテリーも交換できなくなっているので、ロッドアンテナが付いている、バッテリーが交換できる最後の世代のXperiaという意味でも面白い。

色はWhite(ホワイト)、Black(ブラック)、Pink(ピンク)、Mint(ミント)の4色がある。私は無難に汚れが目立ちにくいBlackにした。Mintには初音ミク仕様のモデルもあるようだ。

さらに、同時にアマゾンでAC充電器と充電用のUSBケーブルを買い足した。なぜかというと、docomo Xperia A SO-04Eには、卓上ホルダの台座の部分しか付属していないからだ(苦笑)。卓上ホルダを使って充電するには充電器などを別途買う必要がある。

最初はNTTドコモ純正のACアダプタ 04を買うつもりだったが、安価ではどこにも見当たらないので、充電器はエレコムのMPA-ACUA0018BK、USBケーブルはミラリードのPJ-1508にし、組み合わせて使うことにした。充電器は出力がACアダプタ 04と同じアンペア(1800mAh)のものだ。

それから、ついでに専用のケースも2種類買っておいた。レイ・アウトのRT-SO04EC1/Bという液晶保護フィルムが付属するものと、SSlinkのプラスチック(透明)のものである。

docomo Xperia A SO-04E Blackは、具体的には白ロム販売に定評のあるイオシスの楽天市場店で購入した。箱破損(シールはがれ)の未使用品。商品は注文してから2日ほどで到着。この店は価格が特別安いわけではないが、赤ロムの永久保証といい、商品の発送の早さといいなかなか良い。

※赤ロムとは簡単に言えば、通信事業者によって利用が停止されている中古品の端末のことである。つまり、前の契約者の情報が消し切れていない不正な白ロムということだ。

最後に、電話とネットの契約はどうしたのかという話である。引き続きNTTドコモと契約したのか、MVNOにしたのか。結論から言うと、前者にした。

なぜなら、15年ほど継続したNTTドコモとの契約を解約するのは気が引けたし、MVNOはまだシェアが低く、サービスの品質にも不安があったから。とりあえず、パケット定額サービスは契約せずにカケホーダイ+Wi-Fiで様子を見ることにした。

さて、話が少し長くなった。ここからレビューに移ろう。

非常に小さな外箱に本体、電池パック(SO09)、卓上ホルダ(SO17)、クイックスタートガイド、保証書×2(本体と卓上ホルダ)などが入っている。未使用のためもちろん新品同様。

電池パック(バッテリー)は、ガラケーのものと比べて二回りほど大きくなっているが、容量が2300mAhとスマートフォン用にしてはやや少ない。実使用時間が気になるところだ。

電池パックの取り付け方は、クイックスタートガイドや、本体にプリインストールされている「取扱説明書」アプリ(eトリセツ)を見ればわかる。ただ、リアカバーは樹脂製の上に薄いのでかなり安っぽい。スマホのリアカバーはどれもこんなものだろうか?

また、microSDカードの差込口が、ドコモminiUIMカード(microSIMカード)のすぐ上にあるのも要注意。何と電池パックを取り外さないと、microSDカードが抜き差しできない。頻繁に抜き差しして使いたい人は、困る部分だろう。

卓上ホルダは本体を横にして立て掛けるタイプのもの。上述したとおり、そのままでは充電できないため、AC充電器などと組み合わせて使う。

保証書は本体と卓上ホルダのものが2種類入っているが、中古扱いの未使用品のため、保証期間は当然切れている。保証はイオシスの6か月保証になる。

そして、NTTドコモと契約はしているが、パケット定額サービスに入っていない場合は、本体に初めて電源を入れた後にやらなければならないことがある。それは前述したとおり、モバイルデータ通信の設定をオフにすることだ。これをやらないで動画サイトを試聴したり、アプリなどをダウンロードしたりすると、NTTに高額な代金を請求されることになるので注意が必要。俗に言うパケ死である。

※モバイルデータ通信の設定をオフにするには、設定>その他の設定>モバイルネットワーク>モバイルデータ通信のチェックボックスのチェックを外す。加えて、アクセスポイント名にダミーのアクセスポイントを作成し、そのアクセスポイントのラジオボタンを選択状態にしておけば完璧だろう。この後の機能や設定は取り上げると切りがないので、本体にプリインストールされている「取扱説明書」アプリ(eトリセツ)に任せることにする。

本体を満充電にした後、Wi-Fiに接続したことを確認する。それから、Androidのバージョンを4.1.2から4.2.2にバージョンアップし、ソフトウェアバージョン(ビルド番号)を「更新の必要はありません。このままお使いください」と表示されるまで更新した。また、ウォークマンアプリも6.1.A.0.5から8.5.A.3.3にアップデートしておいた。

※Androidのバージョンは4.2.2以上にできない。

※ウォークマンアプリの最終バージョンは上記の8.5.A.3.3。これ以上更新すると、「ミュージック」というアプリに置き換わってしまう。ウォークマンアプリのままにしたいなら、Google Play アプリからミュージックの自動更新の設定をオフにする必要がある。

外観

外観は全体的に普通。色は黒一色で代わり映えがしないが、材質と表面処理を変えることで上手く質感の違いを出している。材質は、ヘアライン処理されているパーツとボタン類がアルミニウムでそれ以外が樹脂か。

※画像は上述したレイ・アウトの液晶保護フィルムを貼り付け済み。

サイズはXperiaシリーズの中では小型の部類に入るが、スマートフォン全体で見ると一般的な大きさか。iPhoneの小型のものと比べれば、幅と高さは一回りほど大きい。もちろん、ガラケーを折りたたんだ状態と比べたら、かなり大きくなる。奥行き(厚さ)はガラケーより薄い。

実使用時間は仕様では約51.2時間となっているが、ちょっと触ってみた感じでは「そんなに持つのか?」という印象。

デザインは好みの問題があるが、色使い含め良い。

正面にはフロントカメラや受話口、ライトセンサー、近接センサー、赤外線ポート、ディスプレイ、通知LEDがある。フロントカメラはiPad mini 2と同じく、自撮り用のカメラになるが、画素数が約31万画素と少なすぎるので、全く使う気にはならない。

ライトセンサー(照度センサー)は明るさを感知するためのもの、近接センサーは通話中にディスプレイを消して、誤作動を防ぐためのものらしい。ディスプレイは約4.6インチのTFT液晶(1280×720)が使われている。ソニーは自信があるのか、これをHD Reality Displayと呼んでいるようだ。

背面にはメインカメラやカメラフラッシュ、セカンドマイク、FeliCa/NFC、スピーカーがある。この部分だけつや消しを強調したデザイン。

メインカメラは、画素数が約1310万画素と9年ほど前に購入したキャノンのコンパクトデジカメより多い。しかし、画質は画素数だけではなく、レンズの性能など色々な要素が絡んでくるので、現時点ではこのデジカメより綺麗に撮れるかどうかはわからない。動画はフルHDまで対応。スピーカーは非常に小さいので音質はよくないが、スマートフォンのスピーカーはどれもこんなものだろう。

上面にはヘッドセット接続端子とアンテナがある。ヘッドセット接続端子は、普通のステレオミニのヘッドホン端子になる。アンテナは前述したとおり、内蔵のロッドアンテナ。ワンセグを試聴する時に引っ張り出して使う。

※ヘッドセット接続端子の音質は、ウォークマンアプリの項目参照。

下面にはストラップホールとマイクがある。

向かって左面には、充電端子とmicroUSB接続端子(カバーで保護)がある。充電端子は卓上ホルダ用。microUSB接続端子はカバーがかなり頼りない。防水をかねているパーツのはずだが、これで本当に防水できるのか心配なレベルだ。

※microUSB接続端子から音声データのデジタル出力もできる場合があるが、デジタル出力できるかどうかは、接続するUSBケーブルと出力先のデバイスに依存するとのこと。

向かって右面には、電源キー/画面ロックキーや音量キー/ズームキー、カメラキーがある。ズームキーのズームとはカメラのズーム機能。カメラキーは長押しでカメラを起動するためのものだ。カメラキーは画面ロック時やスリープ時にも使えるので便利。

また、防水性能は、上述したようにリアカバーとmicroUSB接続端子のカバーの作りが甘いから、あまり期待しない方が良いかもしれない。

性能

性能は、私が持っているタブレットPCのiPad mini 2と比べると、OSの操作感がやや悪いし、ブラウザの起動や反応もやや遅い。その他のアプリも同様。CPUのクロック周波数やコア数、メモリの容量はXperia A SO-04Eの方が上なのだが、OSとアプリの相性が悪いのだろうか?Androidのバージョンを4.2.2以上にできないのも原因のひとつかもしれない。

しかし、実用に困るレベルではないので、あまり気にすることはないだろう。内蔵されている無線LANは、接続が不安定になるようなこともなくて快適。

ディスプレイは解像度がフルHD未満だが、サイズが小さいので全く気にならない。画像にしても、動画にしても十分綺麗に写る。小さい文字を至近距離で見ても、ぼやけることもない。「液晶画面が5インチに満たない場合は、フルHDの解像度は特に必要ないのでは?」と予想していたとおりだった。これで下手に解像度を上げると、元々良くない電池持ちがさらに悪くなってしまう。

タッチパネル特有の基本的な操作は、iPad mini 2と比べると、サイズが小さいので若干やりにくい。

文字入力時に画面上に表示されるキーボードの操作性は、ディスプレイが小さいのでやや悪い。私は手が大きいから、どうしてもガラケーの時のような窮屈さを感じる。この辺りは本体のサイズとトレードオフになるところだ。手が大きくてキーボードの操作性を重視する人は、大きめのスマートフォンを購入した方が良いかもしれない。

電話の音声はガラケーとあまり変わらない。電話回線を変えていないので、当たり前といえば当たり前か。ワンセグは、内蔵のロッドアンテナを伸ばせば普通に受信できるレベルで、これもガラケーとほとんど同じだ。カメラはガラケーより遥かに綺麗に撮れるが、上述したキャノンのコンパクトデジカメと比べると、やや劣るかな。

また、性能とは直接関係しないが、iPad mini 2と比べても、実使用時間がやや短いことはやはり気になる。とりあえずは、ディスプレイの明るさなどを調節し、大量にプリインストールされている、使わないアプリを削除するところから始めることにする。

ウォークマンアプリ

昔からウォークマンが好きだった私は、このウォークマンアプリを無視するわけにはいかない。ウォークマンアプリとは、ソニーのスマートフォンのXperiaシリーズにプリインストールされている音楽再生アプリである。このSO-04Eにも同アプリがプリインストールされている。

※前述したとおり、現在ウォークマンアプリは「ミュージック」というアプリに置き換わっている。

再生できる音楽ファイルの形式は、主要なものはサポートされているが、少し控えめか。ソニー伝統のATRAC形式は再生できないようだ。

※再生できる音楽ファイルの形式は以下のとおりである。

AAC,MP3,WAV,WMA,WMA Pro,FLAC,MIDI,Vorbis

音楽ファイルの取り込みは簡単。File Commanderというアプリで、Xperia SO-04Eの内蔵ストレージのフォルダを表示しておき、パソコンと接続する。あとは、PC上から内蔵ストレージにアクセスし、Musicフォルダに取り込みたい音楽ファイルを入れるだけ。これだけで、ウォークマンアプリ上に取り込んだ音楽ファイルが表示された。

音質を上げる技術(クリアオーディオテクノロジー)は、ClearAudio+のみで一般的なウォークマンのように多くはない。

このClearAudio+と音設定のxLOUDをオンの状態にし、ヘッドセット接続端子にイヤホンを接続してウォークマンアプリを使ってみた。ちょうどウォークマンと同じような環境になる。

ウォークマンアプリを使ってみた感想は、インターフェースのデザインと曲の管理のしやすさはなかなか良い、音質は普通という印象。インターフェースのデザインと曲の管理のしやすさは、現在発売されているウォークマンと比べても、あまり変わらないレベルだと思う。

音質は私が持っているウォークマン NW-S736F(N)より下、iPad mini 2よりやや上で、ぎりぎり使えるかなというレベル。最大音量はウォークマンはもちろん、iPadよりなぜか小さいが、ウォークマンとうたうだけあって低音が出るので、音楽を聴く楽しさはある。まあ、スマートフォンは音楽専用の機器ではないから、これくらいのレベルでも仕方がないところだ。

もし、これ以上の音質を求めるなら、Xperia A SO-04Eのデジタル出力に対応した、USBケーブルと性能の良いDACなどを用意すると良いだろう。

まとめ

docomo Xperia A SO-04E Blackの画像2

ソニーのdocomo Xperia A SO-04E Blackは、一部の作りに不満があるが、仕様も含めてバランスの取れた、良いスマートフォンである。

サイズは大きすぎないし、音質も悪くはないので、ぎりぎりウォークマン代わりにもなるだろう。まさにスマホはある程度なら何でもできるオールラウンダーといった感じで、パソコンやデジカメ、携帯ゲーム機、MP3プレーヤーなど色々なものが売れなくなったのも理解できる。

ただし、実使用時間は、今までガラケーを使っていたせいかやや短く感じた。ガラケーから初めて乗り換えた人は、これが一番大きな問題になると思う。

作り デザイン 音質 楽しさ
3 4 3 3.5

○メーカーホームページ:ソニー

docomo Xperia A SO-04E Blackの購入記録と最安値

定価 購入日 購入店 状態 購入価格
78,120円 2016/4/15 イオシス 楽天 未使用 31,800円

私の購入記録は上記のとおり。上述したように、箱破損(シールはがれ)の未使用品。クレジットカード払いだったので、代引き手数料などはかからなかった。イオシス楽天市場店は日本全国送料無料のため送料も無料。よって、楽天スーパーポイントを1,794ポイント使用したことをあわせて実質30,006円。

最安値は私の知る限りでは未使用3万円ほど。状態にこだわらなければもっと安く購入できるだろう。

※商品価格はいずれも税込表示。

その後

docomo Xperia A SO-04E Blackは、NTTドコモのカケホーダイ+Wi-Fiで使い続けていたが、スマホをあまり使わない自分としては、月に3,000円払うのももったいないように思えてきたので、ドコモからOCNモバイルONE(MVNO)に乗り換えてみた。

その際、Xperia AのOSはAndroid4.2.2でさすがに古すぎるため、OCNモバイルONEのWebのスマホセットを利用して、Xiaomi(シャオミ)のRedmi 9T 64GB SIMフリー カーボングレーに買い換えた。

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