ウォークマン NW-A45(L)(ソニー)のレビュー

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ウォークマン NW-A45(L)の画像

主な仕様
容量
16GB
再生信号圧縮方式
MP3、WMA、ATRAC、ATRAC Advanced Lossless、FLAC、WAV、AAC、HE-AAC、Apple Lossless、AIFF、DSD、APE、MQA
ディスプレイ
3.1型 WVGA TFTカラー液晶
入出力
USB:Hi-speed USB(USB2.0準拠)、ヘッドホン:ステレオミニ、WM-PORT:マルチ接続端子22ピン
電源
内蔵リチウムイオン充電式電池
電池持続時間
最大約45時間
最大外形寸法
約55.9(W)×97.5(H)×10.9(D)mm
質量
約98g

今もなお進化を続けるソニーのウォークマン。その代表格ともいえるAシリーズを購入したのでレビューする。型番はNW-A45(L)だ。前機種のNW-A35(G)とどちらを買うか迷ったが、価格があまり変わらないのでこちらにした。NW-A40シリーズは、NW-A30シリーズのマイナーチェンジという位置づけのようだ。検討の際に、仕様の違いも確認したから、以下に一応記載しておこう。

NW-A40シリーズの仕様(NW-A30シリーズとの違い)

個人的には、ポイントはBluetooth機能にaptXを追加したこととUSB DAC機能か。USB DAC機能は、パソコンに保存されている曲のみに対応しているらしい。まあ、後で据え置き型のUSB DACのDS-DAC-10-SV(コルグ)と音質を比較して遊んでみよう。その他の機能や仕様の詳細は、取り上げると切りがないので、取扱説明書やソニーのホームページに任せることにする。

購入動機は、今まで使っていたウォークマン NW-S736F(N)が色々劣化してきたという単純明快なもの。

ウォークマン NW-A40シリーズの画像

色は(L)ムーンリットブルー、(N)ペールゴールド、(B)グレイッシュブラック、(R)トワイライトレッド、(G)ホライズングリーンの5色がある。前機種のNW-A30シリーズと比べると、カラーバリエーションが変わって全体的に淡く薄くなった。ムーンリットブルーかペールゴールドで悩んだが、前のウォークマンがゴールドだったのでブルーにした。

ウォークマン NW-A45(L)は、発売当初でどこで購入しても価格が変わらないから、私は無料で3年の保証が付くソニーストア オンラインiconで買った。ソニーストア オンラインは翌日出荷なのですぐに商品が到着。

では、レビューに移ろう。

白を基調としたコンパクトな外箱に本体、USBケーブル、WM-PORTキャップ、取扱説明書、保証書などが入っている。

USBケーブルはいつものウォークマン専用のもの。充電や曲の転送時などに使う。

WM-PORTキャップは予備。本体にもうひとつ付いている。これはいかにもなくしそうなので助かる。

取扱説明書は冊子状ではなくてただの紙のもの。

保証書の保証期間はいつもどおりメーカー保証が1年だが、私はソニーストア オンラインで購入したので、メーカー保証と合わせて3年の保証が付く。これは上述したとおりだ。保証内容はメーカー保証と同じ。

このタイミングで本体を満充電にした。

外観

全体的になかなか良い。ボディはオールプラスチック製になってしまっているが、サンドブラストの表面処理が施されていて質感は良い。内部には、アルミダイキャストのフレームが使われているため、剛性もちゃんと確保されているだろう。問題は落としたりすると、ボディが簡単に割れないかどうか。

※画像は、アスデックの液晶保護フィルムのNGB-SW27を貼り付け済み。本当はウォークマン NW-S736F(N)(ソニー)のレビューでも紹介した、オズマ株式会社のフリーカットの液晶保護フィルムを使い回そうと思っていた。だが、NW-A45(L)の画面の角は丸みを帯びているため、上手くカットできなくて仕方なく購入。ウォークマンは外に持ち出す機会も多いので、ノングレアタイプにした。

サイズはNW-S736Fより一回り大きくなり、重量も重くなっている。持ち歩きにくくなったといえるが、これは仕方がない。Aシリーズ以上のグレードのウォークマンは、皆大きめで重い。

電池持続時間はMP3の128kbpsで約45時間。私はMP3の192kbps(VBR)を使っているから、もっと短くなるだろう。

デザインは好みの問題があるが、色使い含め良い。変わったブルーでかっこいい。

正面には画面(タッチパネル)がある。画面は3.1型のWVGA(800x480)TFTカラー液晶。視認性はなかなか良い。画面の縁には、さりげなく【SONY】とウォークマンのロゴがある。

機能はNW-S736Fよりさらに増えているが、取り上げると切りがないので、詳細は取扱説明書やソニーのホームページなどに任せることにする。個人的には、FMラジオがワイドFM(FM補完放送)対応になったことやBluetooth機能、USB DAC機能辺りが気になる。いずれもNW-S736Fには付いていなかった機能だ。まあ、色々遊んでみよう。

背面にはNマークがある。Nマークは、NFCに対応している機器であること、またNFC検出エリアの場所がここであることを表している。背面はボディの面積が広いので、余計にサンドブラストの表面処理が映える。ここにも大きめのウォークマンのロゴ。

※NFC(Near Field Communication)とは簡単に言えば、Wi-FiやBluetoothのような無線通信技術のことである。ワンタッチで接続できるのが特徴。

上面には特に何もない。

下面には、ヘッドホンジャックやWM-PORT(ダブリューエムポート)ジャック、ストラップ取り付け口がある。WM-PORTジャックは、ウォークマンでおなじみのインターフェースだ。

向かって左面にはmicroSDカードスロットがある。ここにmicroSDを挿入することで、容量を16GBからさらに増やせる。

向かって右面には、HOLD(ホールド)スイッチや曲戻し/早戻し|再生/一時停止|曲送り/早送りボタン、音量ボタン、電源ボタンがある。画面がタッチパネルになったので、物理ボタンが側面に付いている。ポケットに入れた際に操作しやすくするためだ。

また、外観とは直接関係しないが、タッチパネルの操作性は、画面がガラケー程度の大きさなので、私が持っているスマホ(ソニーのXperia A)よりは悪い。画面の反応は、本体ソフトウェアが初期状態にもかかわらず、かなりぬるぬる動くのでストレスはない。NW-A30シリーズでは、初期状態の時に多少問題があったようだが、今回は大丈夫だ。

物理ボタンの操作性はNW-S736Fよりやや悪い。やはり物理ボタンは正面に付いている方が操作しやすい。慣れの問題かな。

Music Center for PC

Music Center for PCとは、ソニーのWindows用音楽ファイル管理・再生・転送アプリケーションである。主にPCからウォークマンに音楽ファイルを転送するために使うのは、今までのソフトと同じだ。

前作のMedia Goや私が今まで使っていたX-アプリなどは、ウォークマン NW-A40シリーズに対応していないので、これらのソフトを使っている人は、Music Center for PCをインストールする必要がある。私は結局Media Goは使わずじまいだった。

※Music Center for PCの音楽再生機能は、X-アプリ同様ASIOとWASAPIの両方に対応していてなかなか良いが、ここではあくまで転送アプリケーションとしてレビューすることにする。

Music Center for PCのインストールは、ソニーのホームページからインストーラーをダウンロードして行う。私は今までX-アプリを使っていたので、X-アプリはアンインストールせずにMusic Center for PCをインストールし、X-アプリのデータを取り込んだ。

インストールの仕方や基本的な使い方は、本体に付属する【ウォークマンに音楽を転送/録音する】やMusic Center for PCのヘルプ、ソニーのホームページなどを見ればわかると思う。

Music Center for PCの外観は、X-アプリに非常に似ている。というか、X-アプリの色違いにしか見えない。青かったX-アプリを黒くしただけ?これはX-アプリの操作に慣れている人は楽だね。私も、音楽の転送が今までどおりにできて助かる。

音楽の転送は、ウォークマンの容量が16GBになったことや外部のmicroSDが使えること、転送速度が上がったことなどが相まってどんどんできる。転送する音楽ファイルのフォーマットは、もうMP3にこだわる必要はないだろう。転送した音楽ファイルの削除もかなり早くなっている。

環境:MDR-EX90SL(ソニー)

音質はウォークマン NW-S736F(N)より上。特に音場に差がある。NW-S736F(N)の音場は、音が耳の近くで鳴って平面的であるのに対して、NW-A45(L)の音場は、音が耳の近くで鳴らずに奥行きがある。これは、クラシックやジャズではさらに威力を発揮するだろう。ポップスやロックでは、正直NW-S736Fでも十分聴ける音質ではある。音の傾向はイコライザーなどの設定でどうにでもなると思う。

また、音量は思ったより取れない。NW-A45のヘッドホン実用最大出力は、仕様ではNW-S736Fより7倍大きいが、実際聴いてみると、音量がそれとほとんど変わらない。これはなぜだろうか?音場が関係しているとか?フルデジタルアンプの効果か音量を大きくしても、音が暴れないのは良いのだが。細かく設定できることはどうでも良いから、もっと数字どおりに音が出るようにして欲しかった。

環境:USB DAC機能→MDR-EX90SL(ソニー)

音質はDS-DAC-10-SV(コルグ)のヘッドホン出力よりやや下。さすがに据え置き型のUSB DACと比べると、分が悪いが、言うほどの違いはない。むしろ音場は、NW-A45の方が奥行きを感じるぐらい。上述したウォークマンの音質とほぼ同じで音楽鑑賞に十分耐える。

音の傾向はまさしくウォークマンそのもの。USB DAC状態の時も、DSEE HXやClearAudio+、イコライザーなどのウォークマンの機能が、ちゃんと有効になっているようなので、当然といえば当然だね。おまけの機能でここまでやってくれれば、何の文句もないだろう。

※上記はMusic Center for PCのASIO環境で比較。ソニーのホームページでは、このソフトがUSB DAC機能対応のWindowsの推奨アプリケーションとなっているため。

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まとめ

ウォークマン NW-A45(L)の画像2

ウォークマン NW-A45(L)は、サイズがNW-S736F(N)より一回り大きくなり、重量も重くなったが、作りやデザイン、音質は良い。特に音質は本格的なオーディオにかなり近くなっている。MP3プレーヤーというよりもう完全なDAPである。これからAシリーズがどう進化するのか楽しみだ。こうなると、Aシリーズより上のグレードのウォークマンも、気になるね。

作り デザイン 音質 楽しさ
3.5 4 4 3.5

○メーカーホームページ:ソニー

ウォークマン NW-A45(L)の購入記録と最安値

定価 購入日 購入店 状態 購入価格
オープン 2017/10/10 ソニーストア 新品 21,267円

私の購入記録は上記のとおり。前述したように発売当初なので、ソニーストア オンラインiconで買った。発売当初の製品はどこで買っても価格が変わらないし、ソニーストア オンラインは無料で3年の保証が付くからである。支払いはクレジットカードだったので、代引き手数料などはかからなかった。

※無料の長期保証<3年ベーシック>は故障の保証のみ。破損、水ぬれ、火災など保証内容を広げると有料になる。

ソニーストア オンラインは、キャッシュバックのキャンペーンなども頻繁に行っているので、ソニーの新製品を買うならかなりおすすめだ。予約購入ももちろんできる。

最安値は私の知る限りでは新品15,000円ほど。

※商品価格はいずれも税込表示。

その後

QualcommのaptX HDの画像

本体ソフトウェアのアップデートが開始された。このアップデートで、ソフトウェアのバージョンが1.00から1.10になる。アップデート内容は、Bluetoothの対応コーデックにaptX HDを追加とその他の機能改善とのこと。

追記:ウォークマン NW-A40シリーズは、Bluetooth接続時に各種音質設定が無効になるらしい。ウォークマン NW-A20シリーズまでは有効だったようなので残念だ。

※各種音質設定はイコライザー、DSEE HX、DCフェーズリニアライザー、VPT(サラウンド)、ダイナミックノーマライザーが当てはまる。

追記:ウォークマン NW-A40シリーズは生産終了。後継機種はウォークマン NW-A50シリーズ。ソニーのホームページを確認すると、仕様の違いは以下のとおりである。

畜生。このタイミングでボディの材質がアルミになりやがった。しかし、Bluetooth接続時に各種音質設定が無効になるのはそのままのようだ。

追記:今さらだが、エレコムのケースのAVS-A17PLFUBUを買い足した。これを買った理由は価格が手頃で使いやすそうだったから。

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