音楽ファイル形式はどれがおすすめ?種類や拡張子など一覧

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音楽ファイル形式は種類が多いので、何がおすすめなのかわかりにくい。私もそのわかりにくさが理由で今までMP3とWAVばかり使っていたから、年々増える新しい音楽ファイル形式がほとんどわかっていない。よって、ネットの情報をもとに、現存する音楽ファイル形式をざっと調べてみた。後で見てもわかりやすいように、種類や拡張子などを一覧表にしてまとめておこう。

※対象はCD(リニアPCM)から変換できる音楽ファイル形式とする。

音楽ファイル形式の種類や拡張子などの一覧表

形式 拡張子 圧縮方式 圧縮率 音質 対応
AAC .aac 非可逆圧縮 15%ほど 多少の劣化
ATRAC .omg,oma,aa3
HE-AAC .aac
MP3 .mp3
Opus .opus ×
Vorbis .ogg,oga
WMA .wma,asf 20%ほど
AAL .omg,oma,aa3 可逆圧縮 70%ほど CDと同等
Apple Lossless .m4a,mov,alac
FLAC .flac
Monkey's Audio .ape 60%ほど
TAK .tak ×
TTA .tta 70%ほど ×
WMA Lossless .wma,asf
AIFF .aiff,aif,aifc 非圧縮 100%
WAV .wav,wave

※形式はコーデック、拡張子はファイルフォーマットという用語にも置き換えられる。コーデックとは簡単に言えば、符号化方式を使ってデータのエンコード(符号化)とデコード(復号)を、双方向にできる装置やソフトウェアなどのことで、ファイルフォーマットとは、コンピュータなどの情報機器で利用するファイルの保存形式のことである。

※非可逆圧縮のビットレートは192kbpsとする。

※対応の項目は、その音楽ファイル形式に対応するハードとソフトの数を表している。◎非常に多い、○多い、▲普通、△少ない、×非常に少ないとした。

現在、圧縮形式は、非可逆圧縮のほかに可逆圧縮が台頭してきている。非可逆圧縮(ロッシー圧縮)とは、圧縮前のデータと圧縮後のデータとが完全には一致しないデータ圧縮方法のことで、可逆圧縮(ロスレス圧縮)とは、圧縮前のデータと圧縮後のデータとが完全に一致するデータ圧縮方法のことである。

つまり、非可逆圧縮はデータ量の削減を加えるため音質が悪い、可逆圧縮はデータ量の削減を加えないため音質が良い圧縮方法だ。いずれもできるだけ小さいサイズで高音質を目指しているところは同じである。

では、あなたがすでに知っている音楽ファイル形式もあるかと思うが、それぞれを一応軽く説明しておこう。

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AACは、1997年に規格化された音楽ファイル形式(1999年仕様承認)。MP3を超える高音質・高圧縮を目的に標準化された。ビットレートが160kbps以下なら、MP3の上限周波数を上回っている。

ATRACは、1992年からソニーによって開発されている音声データの圧縮技術。ビットレートが128kbps未満なら、MP3の上限周波数を上回っている。

HE-AACは2003年に標準化された音楽ファイル形式。SBR技術を上述したAACに組み込むことにより、再生帯域を拡大して、低ビットレート(128kbps以下)での音質と圧縮効率を大幅に向上させている。

※SBR(Spectral Band Replication、スペクトル帯域複製)とは簡単に言えば、オーディオ圧縮や音声符号化のための技術で、従来の符号化方式を強化し、圧縮率を高めるためのものである。

MP3は、1991年に規格化された一番古い音楽ファイル形式(1993年仕様承認)。古いので普及率が高くて対応するハードとソフトも非常に多い。

OpusはIETFによって開発され、2012年のRFC6716によって標準化された新しい音声圧縮フォーマット。対応するハードとソフトは非常に少ないが、128kbps以下の低ビットレートでは、非可逆圧縮で最強の音質らしい。

Vorbisは、Xiph.orgが開発したフリーの音声ファイルフォーマット。Youtubeでも採用されているらしい。標準ビットレートは112kbpsなので、これも低ビットレートの音質がよさそうである。

WMAは、Microsoftが開発したWindows標準の音声圧縮方式。ビットレートが160kbps以下なら、MP3の上限周波数を上回っている。ただし、サイズはやや大きくなる。

AAL(ATRAC Advanced Lossless)は、上述したATRACの可逆圧縮版。ソニーによると、CDの音楽情報を全く失うことなく、約半分のデータサイズに圧縮できるとのことだが、実際は音源によってかなり変わるようだ。

Apple Lossless(ALAC)はその名のとおり、アップルの可逆圧縮方式のオーディオコーデック。iTunesなどで使用されている。

FLACは、オープンソースのフリーソフトウェアとして、開発配布されている音声ファイルフォーマット。可逆圧縮では一番普及しているようだ。

Monkey's Audioは、音質を落とさずにPCMを可逆圧縮する音声フォーマット。Monkey's Audioという音楽再生ソフトで使われているので、このような名前が付けられている。名前に似合わず圧縮率が高いのが特徴。

TAKは高速・高圧縮な可逆圧縮オーディオエンコーダー。 Monkey's Audioと同レベルの圧縮率を誇るとのことだが、かなりマニアックだ。

TTAは、フリーのリアルタイム可逆圧縮オーディオエンコーダー・デコーダー。TAK同様マニアックすぎるのでまず使わないだろう。

WMA Losslessは上述したWMAの可逆圧縮版。

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AIFFは、Appleにより開発された非圧縮の音声ファイルフォーマット。ちょうどWindowsのWAVに当たる存在のようだ。昔からMacintosh(Mac)で使われているらしい。

WAV(WAVE)は、MicrosoftとIBMにより開発された音声データ記述のためのフォーマット。WindowsでCD(リニアPCM)を非圧縮のままファイルにすると、これになる。

また、非可逆圧縮の音楽ファイル形式の音質は、ビットレートが192kbpsではどれもほとんど同じだ。160kbps以下なら、MP3より他の圧縮形式の方が若干良いかなという程度。これなら、音楽再生ソフトを見直した方がよほど良い。可逆圧縮と非圧縮の音楽ファイル形式に至っては、音質は全く同じである。可逆圧縮は、圧縮率と再生時の負荷が問題になるだろう。

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結局、音楽ファイル形式はどれがおすすめ?

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ここまで記載しておいてあれなのだが、おすすめはやっぱりMP3かWAV(AIFF)かなと。以下がその理由である。

以上はあくまで私の意見である。最終的な判断はもちろんあなたにおまかせしたい。

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