主な仕様 |
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OS |
Windows 8.1(64bit) |
CPU |
インテル Core i7-4770 プロセッサー(3.40GHz-3.90GHz) |
キャッシュメモリー |
3次キャッシュ:8MB(CPU内蔵) |
チップセット |
インテル Z87 Express チップセット |
メインメモリー(標準/最大) |
8GB(4GB×2)/32GB(8GB×4)PC3-12800(1600MHz) |
ハードディスクドライブ |
1TB(7200rpm Serial ATA) |
サウンド |
IDT 92HD68E2(HighDefinition Audio準拠、チップセット内蔵)、7.1チャンネルオーディオ対応 |
その他 |
消費電力(最大):約37W(約460W)、質量:約9kg |
Windows XPのサポートが2014年の4月末で終了した。これによりWindows UpdateでWindows XPを更新できない。
OSだけを入れ替えても良いが、今使っているソニーのVAIO PCV-RZ52も、購入してから10年以上経っているので、やはり新しいパソコンに買い替えることにした。
デスクトップパソコンを買うのは決まっていたから、メーカー製にするか自作するかになるが、家電量販店で普通のメーカー製のパソコンを買うのは面白くない。だからといって、自作するのも現在のパソコンの価格を考えると、金銭的なメリットがあまりない。
それなら、メーカー直販のパソコンはどうか?メーカーのホームページ上で、自分の好きな構成にカスタマイズできるし、価格もかなり安い。メーカーは、HP(ヒューレット・パッカード)やDELL(デル)が人気のようだ。ということで、その中ではデザインが無難で、東京生産で安心なHPのENVY 700-260jp/CT 東京生産カスタムモデルを買うことに決めた。
※上の仕様表は、HP Directplusのホームページ上で私がカスタマイズした内容になる。
※カスタマイズのオプションに、地上デジタルチューナー(ピクセラのPIX-DT260)もあったので、付けるかどうか最後まで迷った。しかし、価格が微妙に高かったから結局付けなかった。これが理由で後々後悔することになるのだが。
では、注文してから約2週間で商品が到着したので、早速レビューしていこう。
大きいダンボールの外箱に本体、キーボード、キーボードカバー(オプション)、マウス、電源コード、説明書などが入っている。
本体を取り出すと、重量が非常に軽いのでびっくりする。ソニーのVAIO PCV-RZ52と比べると、半分ぐらいしかないのではないか。
キーボードやマウスは至ってシンプルなもの。
説明書などは小型のものが数種類。
保証書は外箱に添付されている。保証書の保証期間はメーカー保証が1年間。付属のサポートガイド(保証規定)にもその旨が記載されている。
外観は普通か。質感はあまりよくないが、表面を光沢と非光沢、色をブラックとシルバーのツートンにすることで、それなりに見えるように工夫されている。サイズ(幅×奥行き×高さ)は、約175×415×412mm。ミニタワー型のデスクトップパソコンらしいが、かなり大きめだ。
デザインは好みの問題があるが、上述した理由でなかなかよく見える。
正面には、ハードディスクドライブ(HDD)のアクセスランプや、DVDスーパーマルチドライブ(オプション)、空の光学ドライブベイなどがある。
正面のパネルは薄いプラスチック製で貧弱そう。誤って蹴飛ばしたりすると、一発で割れる可能性があると思う。ソニーのVAIO PCV-RZ52が頑丈にできていたので、余計にそう思うのか。パネル自体には【hp】のロゴがあったり、CPUやグラフィックボード、【MADE IN TOKYO】などのシールが貼られていたり、なかなか賑やかだ。
そのパネルを下にスライドさせると、メモリーカードスロットとUSB2.0×4の端子が顔を覗かせる。
背面には電源コネクターやDisplayPort、HDMI出力、DVI-I、DVI-D、オーディオポート×6、USB3.0×2、LAN(10/100/1000Mbps)、USB2.0×2、S/PDIF(オプティカル)などの端子がある。DisplayPort、HDMI出力、DVI-I、DVI-Dは、拡張スロットに差さっているグラフィックボード(NVIDIA GeForce GT 640)の端子になる。
※拡張スロットは、具体的にはPCI Express×16が1スロット、PCI Express×1が3スロットである。
本体のケースがミニタワー型にしては大きいので、端子の数が多くて拡張性も高い。
側面には【HP】のロゴと通風孔がある。側面のパネルはスチールをブラックで塗装しているものと思われる。正面向かって右側のパネルは、内部パーツをカスタマイズしやすいように手回し式のネジになっているので、簡単に開けられて便利だ。
上面の前方にはヘッドホン出力やマイク入力、USB3.0×2などの端子と電源ボタンがある。この部分はプラスチックの光沢仕上げになっている。それ以外の部分は、プラスチックをつや消しのシルバーで塗装したもののようだ。上面の後方にはさりげなく【HEWLETT - PACKARD】の文字がある。
下面には防振ゴムが取り付けられているぐらいで特に何もない。この部分もスチールをブラックで塗装したものになっている。下面の作り上、本体を設置すると、前方がやや浮き上がったスタイルになる。これはエアフローを考慮してのことだろう。
HPの直販のパソコンは、購入時に基本的な性能を決めるCPUやメモリ、グラフィックボードなどの内部パーツを自分で選択できるようになっている。つまり、内部パーツを自分で選択することで、パソコンを好きな性能にカスタマイズすることができるのだ。ただ、選択肢の幅は三択ぐらいであまり広くはない。
私は結局、CPUを購入時に最高のグレードのインテル Core i7 4770、メモリをPC3-12800 8GB(1600MHz)、グラフィックボードをNVIDIA GeForce GT 640(ロープロファイル対応)にした。
よって、ブラウザやメールなどの基本的なソフトはもちろん、ほとんどのPCゲームもサクサク動くだろう。さすがにグランド・セフト・オート5などの現在最先端のPCゲームは、グラボの性能も要求されるようだ。
HPのENVY 700-260jp/CT 東京生産カスタムモデルは、作りはそれなりだが、購入時に自分の好きな構成にカスタマイズできるし、価格とデザインのバランスが取れた良いデスクトップパソコンである。
HPの直販のパソコンは、これからパソコンを買い替える人にとっては、良い選択肢になるだろう。初めてパソコンを買う人にとっては、買い方やマニュアル面で少し不親切かもしれない。また、モデル(作りとデザイン)は定期的に変わるようなので注意が必要だ。
作り | デザイン | 音質 | 楽しさ |
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3 | 4 | - | - |
○メーカーホームページ:HP
定価 | 購入日 | 購入店 | 状態 | 購入価格 |
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オープン | 2014/4/15 | HP Directplus | 新品 | 108,720円 |
私の購入記録は上記のとおり。クレジットカード払いだったので、送料3,000円をプラスし、実質111,720円。ただし、購入価格はカスタマイズする内容で大きく変わってくる。
最安値は私の知る限りではHP Directplusの新品108,720円。
※商品価格はいずれも税込表示。
すぐにテレビが見られる環境が欲しかったので、内蔵の安価な地上デジタルチューナーを検討したが、ひとつうっかり忘れていたことがある。それは、PCケースを開けた瞬間に1年間のメーカー保証が切れてしまうことだ。
外付けの地デジチューナーを検討しても良いが、パソコン周りに余計なスペースを取られたくないので、結局1年間のメーカー保証が切れるまで待つ羽目になった。こんなことなら、オプションの地デジチューナー(ピクセラのPIX-DT260)を最初から付けておけばよかった。
追記:ENVY 700-260jp/CT 東京生産カスタムモデルのオンボードのサウンドは、HighDefinition Audioに準拠したIDT 92HD68E2とのことで、音質はオンボードにしては悪くない。しかし、オンキョーのサウンドカードのSE-200PCIと比べると、2段は劣る音質である。
追記:このパソコンは無線LANが内蔵されていないため、アイ・オー・データ機器の無線LANアダプター、WN-G300UAを付けてIEEE802.11nで接続している。ドライバーはRealtekのRTL8192CUのものを使っているが、接続が不安定になるようなことはない。
追記:今さらだが、カスタマイズのオプションで、PCI Express×1の無線LANカードも付けられたようだ。
追記:私が購入したこのパソコンで、以下のような現象が起きた。
Windows 8.1の高速スタートアップを有効にし、かつ電源タップのスイッチをオフにする(完全に電源をオフにする)と、パソコンの電源を入れてから約10分後に再起動がかかる。
※高速スタートアップの有効・無効は、コントロールパネルのハードウェアとサウンド>電源オプションの電源ボタンの動作の変更>現在利用可能ではない設定を変更します>高速スタートアップを有効にする(推奨)のチェックボックスで変更する。
だから、HPのカスタマー・ケア・センターに問い合わせたところ、この現象は仕様とのこと。高速スタートアップは、カーネルとデバイス・ドライバー、サービスをメモリ上に残った状態で休止させることにより、起動の高速化を図るので、通電されていることが前提になっているらしい。本当かよ。
よって、高速スタートアップを有効にした状態では、電源タップを使った節電対策など、完全に電源をオフにすることはできない。完全に電源をオフにしたいなら、高速スタートアップを無効にするしかない。
※Windows 8.1の不具合の可能性もあるので、このレビューに載せるかどうか迷ったが、一応載せておく。
追記:このパソコンのWindows 7版が登場。名称はENVY 700-270jp/CT 東京生産カスタムモデル。仕様やオプションに若干の違いがあるようだ。
追記:ENVY 700-260jp/CT 東京生産カスタムモデルは生産終了。後継機種はENVY 700-360jp/CT 東京生産カスタムモデル。電源が460Wから500Wに強化され、グラフィックボードはNVIDIA GeForce GTX 770が選択できるとのこと。
追記:ハードディスクのバックアップを取ろうとした時に気づいたのだが、このパソコンは、BIOSが工場出荷時の設定のままだと、ブートCDから起動できない。
Windows 8がインストールされたHPのPCは、UEFI (Unified Extensible Firmware Interface) に対応するAMI BIOSのバージョン8が、使用されているらしいが、そのブートの設定に問題があった。[セキュリティ]タブの[安全なブートの構成]の[安全なブート]を有効→無効、[レガシーサポート]を無効→有効にすることで無事に解決した。
※BIOSの設定画面は、パソコン起動時にF10キーを連打することで表示できる。その後、ブートCDから起動したいなら、パソコン起動時に起動デバイスオプションのF9キーを押して、CD/DVDドライブを選択すれば良い。
追記:2年ほど使用した頃から、STOPエラー(ブルースクリーン)が発生するようになった。原因は、このパソコンを使用し始めた頃にインストールした、ウイルスソフトのESET パーソナル セキュリティだったようだ。
STOPエラーは、ESETの製品のアップデートをしたところ、発生しなくなった。製品のアップデートは製品を買い替えるわけではなく、アップデート>製品のアップデートの[最新版のチェック]ボタンを押すだけ。ウイルス定義データベースのアップデートは自動でされるが、製品のアップデートはされないようなので気を付けよう。
追記:Windows 10へ無償アップグレードできる期間が、2016年7月29日(日本時間)までだったので、Windows 8.1からWindows 10へアップグレードした。アップグレードによる不具合が心配だったから、しばらく保留していたが、OSの寿命が延びるメリットの方が大きいと判断した。
追記:4年ほど使用した頃から、動作音が段々大きくなってきたので、静音化を試みることにした。詳細はデスクトップパソコンを静音化する方法に記載。
追記:CFD販売のメモリのW3U1600PS-8G(8GB×2)を購入して増設したが、このパソコンのメモリ容量は8GB(4GB×2)だったので、最大容量の32GBにならない(苦笑)。