ソニーのVAIO PCV-RZ52は電源交換できるのか?

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VAIO PCV-RZ52の画像

VAIO PCV-RZ52は、2003年にソニーから発売されたデスクトップパソコンである。RZシリーズには5*と6*と7*シリーズがあるため、このパソコンはその中で一番グレードの低いシリーズだ。しかし、当時としてはソニーのデスクトップらしく、最高レベルのCPUとチップセットが搭載されていた。

基本的な仕様

※厳密に言うと、私が購入したモデルはVAIO PCV-RZ52L7。17型の液晶ディスプレイが付属したモデルである。

※ソニーのVAIO R*シリーズは、後継のtype Rシリーズをもって生産終了してしまった。その後、ソニーはデスクトップパソコンの事業から完全に撤退した。

デスクトップパソコンの長所は性能の高さだけでなく、内部のパーツを気軽に交換できることも挙げられる。かく言う私もこのパソコンのメモリやハードディスク、ビデオカード、サウンドカード、DVDドライブ、ケースファン、IDEケーブルに至るまで様々なパーツを交換した。だが、電源だけは一筋縄ではいかなかった。以下がその理由である。

電源がメーカー仕様のため、市販の電源がネジ止めできない

このパソコンの電源(300W)は、メーカー仕様になっていて、市販の電源とはサイズとネジ穴の位置が違う。よって、市販の電源が4つのネジでネジ止めできない。ネジ止めできるネジの個数は1つだけになる。

※左の画像はスカイテックのPS3規格の電源、SKP-400/PS3(400W)を1つのネジで固定した状態のもの。

これではあまりに心許ないので、私は透明な樹脂板とアルミ板を併用して、ブラケット(PCケースに電源を4つのネジで固定させるための金属板)を自作した。しかし、以下のことを考えると、苦労してここまでやる必要は全くない。

大容量の電源がサイズ的に載せにくい

上述した問題のほかに、ミニタワーのデスクトップパソコンの宿命なのか、配置の問題なのかわからないが、大容量の電源がサイズ的に載せにくい。奥行きがないので、配線や通気性を考慮すると、最も一般的と思われるATX規格の電源が載せられない。

※右の画像は私の自作PCのもの。ATX規格のミドルタワーのPCケースに、ATX規格の電源を取り付けている。奥行きがあるので、ATX規格の電源を取り付けても、電源の前方に十分な空間があるのがわかる。

VAIO PCV-RZ52に載せられる電源とは?

VAIO PCV-RZ52に載せられる電源は、電源の規格の中で、一番奥行きが短いPS3規格のものが無難になる。しかし、これが極端に数が少ない。私が探した時には、スカイテックのSKP-400/PS3(400W)かAcBelのPS3-300P-DNNS(300W)ぐらいしか見当たらなかった。しかも、性能はたいしたことないくせに価格はそこそこするんだよね。

結局、私はスカイテックのSKP-400/PS3(400W)を購入したのだが、メーカーがマイナーだからかすぐに壊れて踏んだり蹴ったりだった(泣)。これはもうこのパソコンを使い回そうとするのは諦めた方がよさそうだ。

※右の画像はその後に発売されたサイズの電源、鎌力PS3。結構よさげだが、上述した2つの電源より微妙に奥行きがあるので、私は買わなかった。

まとめ

ソニーのVAIO PCV-RZ52の電源交換は、やろうと思えばできるが、市販の電源がちゃんとネジ止めできなかったり、大容量の電源がサイズ的に載せにくかったり、サイズ的に載せられる電源は無駄に価格が高かったり、デメリットが多い。電源交換する場合は、これらのことをちゃんと考慮してからやろう。

その後

なんやかんや言いながら、このパソコンは、元の電源でWindows XPのサポートが終了するまで使い続けた(笑)。国産メーカー製のパソコンの高級感に勝てなかったからである。それにしても、この電源は強靭だったな。まさか10年以上も持つとは。

追記:Windows XPのサポート終了を機に、HP(ヒューレット・パッカード)のENVY 700-260jp/CT 東京生産カスタムモデルに買い替えた。

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