AT-HA21(オーディオテクニカ)のレビュー

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AT-HA21の画像

主な仕様
最大出力
300mW+300mW(32Ω)
周波数特性
10~100kHz(-3dB)
全高調波歪率
0.0008%以下(32Ω)
SN比
108dB以上(JIS-A)
電源
DC15V
消費電力
定格3.7W、最大7.0W
外形寸法
H44×W105×D142mm
重量
約465g(本体のみ)

ヘッドホンアンプで音質が上がらないのはわかっているが、音量だけでも上がれば良いと思い、オーディオテクニカのAT-HA21の中古品を購入してみた。状態の良い中古が送料・税込8,000円ほどだった。スペックの値も悪くないし、オーディオテクニカの音は好きなので、私としては満足している。

シリーズとしては、AT-HAの付く型番のモデルが何種類もあって、どれが一連のシリーズなのかよくわからないが、外観が非常に似ているのはAT-HA22TUBE。

ただし、こちらは真空管のヘッドホンアンプのようだ。音質はAT-HA22TUBEの方が情感があって良いらしいけど、SN比や歪率などのスペックの値は、AT-HA21の方が上だし、サイズも真空管がない分コンパクト。それに、価格も半額以下なので、私はAT-HA21を購入した次第。

いずれにしても、音質が上がらないであろう、しかも中古のヘッドホンアンプだから、あまり期待せずにぼちぼちレビューしていこうと思う。

ほどほどの大きさの外箱に本体、ACアダプター、取扱説明書などが入っている。中古なのでやや汚れや擦れ、傷などがあるが、ビニール袋までちゃんと付いた完品でなかなか綺麗。

ACアダプターは、プラグが一般的なプラグよりかなり大きい。

取扱説明書は日本語と英語のものが2種類。日本語の方には、保証書が一体になっている。保証書の保証期間はメーカー保証が1年だが、1年以上前の中古品なので、当然保証は切れている。

外観

外観は全体的に良い。ボディはアルミニウム製のようだが、リアパネル以外がかなり肉厚にできている。高剛性アルミ合金ボディとダイキャストフロントパネルで不要振動を抑制するとのこと。ボディのできが良いので、同社のAT-HA22TUBEにも流用されているのだと思う。

サイズは、コルグのDACのDS-DAC-10-SVよりさらに小さい。ヘッドホン出力がふたつ付いた、据え置き型のヘッドホンアンプと考えると、非常にコンパクトである。設置は基本的に横置きになるが、一応縦置きにも対応しているようだ。

デザインは好みの問題があるが、色使い含めなかなか良い。

フロントパネルには電源スイッチ、電源インジケーター、ヘッドホン出力端子(ミニジャックと標準ジャック)、ボリュームがある。ヘッドホン出力端子はふたつあるが、それぞれの端子にボリュームが独立して付いていないのが残念。ヘッドホンをふたつ挿すと、ひとつのボリュームで調整するしかない。ボリューム自体はガタなく滑らかに回るだけに惜しいね。

リアパネルにはラインスルー出力端子、ライン入力端子、DC入力端子がある。ラインスルー出力端子は、BEHRINGER(ベリンガー)のMiniAMP Amp800同様かなり便利だ。DACの出力をヘッドホンにもスピーカーにも使い回せる。また、これは前述したが、ACアダプターのプラグがかなり大きいなら、もちろんDC入力端子もかなり大きくなる。

上面には、オーディオテクニカのロゴマークがあるだけで特に何もない。

下面には、防振ゴムが4つ付いているだけでこちらも特に何もない。防振ゴムは透明のため、経年劣化で黄色く変色してベタつきそう。

側面にも特に何もないが、向かって左面にだけ防振ゴムがふたつ付いている。これは縦置きを想定したものだろう。

環境:DS-DAC-10-SV(コルグ)のアナログ出力→本機→ATH-SX1(オーディオテクニカ)

音質はMiniAMP Amp800(BEHRINGER)よりやや上。スペックの値のとおり、AT-HA21の方がノイズや歪みの少ない音だが、悪く言えば、より味のないかっちりした音で面白くないとも言える。基本的にはDACの出力をそのまま増幅する印象。音量はAT-HA21がAmp800の2倍以上取れる。

さらに、DS-DAC-10のヘッドホン出力と比べると、音質はAT-HA21の方が若干下か。音の傾向はどちらも似ているが、AT-HA21は音の輪郭がやや甘くなる感じ。良く言えば、AT-HA21はやや情感があって味があるとも言える。つまり、AT-HA21はAmp800とDS-DAC-10の中間ぐらいの音の質感。音量はAT-HA21がDS-DAC-10の3倍以上取れる。

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まとめ

AT-HA21の画像2

オーディオテクニカのAT-HA21は、作りやデザイン、音質のバランスが取れたなかなか良いヘッドホンアンプである。

使い勝手は、ふたつのヘッドホン出力のボリュームが独立していないのが残念だが、非常にコンパクトな据え置き型のヘッドホンアンプというだけで満足できるだろう。音量はしっかり取れるし、ラインスルー出力端子が付いているのも地味にポイントが高い。

作り デザイン 音質 楽しさ
3.5 3.5 3.5 3

○メーカーホームページ:オーディオテクニカ

AT-HA21の購入記録と最安値

定価 購入日 購入店 状態 購入価格
26,400円 2023/08/28 来迎オンライン店(Amazon) 中古 7,800円

私の購入記録は上記のとおり。クレジットカード払いだったので、代引き手数料などはかからなかった。さらに、来迎オンライン店(Amazonマーケットプレイス)は送料も無料。

前述したように、私が買ったのは状態の良い中古品だった。生産終了している製品なので、大方中古で手に入れるしかないと思う。

最安値は私の知る限りでは新品16,000円ほど。現在、状態の良い中古なら8,000円ぐらいか。

※商品価格はいずれも税込表示。

その後

音質向上のため、AT-HA21にFX-AUDIO-のノイズクリーナー・ノイズフィルターのPetit Susieと、ノイズクリーナー・バルクキャパシタのPetit Tankを使用してみた。詳細はAT-HA21にFX-AUDIO-のPetit SusieとPetit Tankを使用してみたに記載。

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