主な仕様 |
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型式 |
密閉ダイナミック型 |
ドライバー直径 |
13.5mm ドーム型CCAW |
周波数帯域 |
5~25,000Hz |
最大許容入力 |
200mW |
インピーダンス |
16Ω |
感度 |
106db |
質量 |
約7g |
プラグ |
ステレオミニ(金メッキ) |
コード |
約0.5m OFCリッツ線 |
国産メーカー、ソニーのカナル型イヤホン。高級カナルの第一弾らしい。ソニーが相当こだわって作ったようで、スペシャルコンテンツ(開発者インタビュー)と称した特設サイトまで用意されている。
サイトには同社のモニターヘッドホン、MDR-CD900STの技術を受け継いだことやいろんな人の耳の型を取り、装着感にこだわったことなどが書かれている。興味のある方はぜひ一度読んでみて欲しい。このページの下の方にリンクを張っている。
シリーズとしては下位機種にMDR-EX85SLがあるようだ。実際のところ、MDR-EXという型の付くモデルが多すぎて、どれが一連のシリーズなのかよくわからない。色違いまであり、非常にややこしい。型に3桁の数字が付く新型も発売されている。
MDR-EX90SLは新型が発売されるまで、MDR-EXシリーズの最上位機種として君臨してきたのだが、2008年にあえなく生産終了となった。私が気づいた時にはもう店頭在庫のみ。店頭在庫がなくなれば、新品で入手することは困難になるし、上述したサイトを読んでどんなものか興味もあったので購入。
それにしても、イヤホンに8,000円も掛けることになるとは・・・。一昔前では考えられない。どうもスパイラルにはまり、金銭感覚が麻痺してきているようだ。まあ、買ってしまったものは仕方がないので、気を取り直してレビューしていこう(笑)。
なかなか凝った外箱に本体、延長コード、イヤーピース、キャリングポーチ、インナーケース、取扱説明書、保証書が入っている。付属品が豪華。さすが高価なだけのことはある。
※延長コードの詳細は外観の項目参照。
外箱には【N.U.D.E EX monitor】の文字。高級イヤホンを買ったという感じがする。
イヤーピースはS・Lサイズのものが内箱に固定されて付属。本体に装着されているMサイズのものを含めると3セットあるので、耳の穴の大きさに合わせて使えば良い。
キャリングポーチの材質は人工皮革でなく、本皮。インナーケースが収められており、本体と延長コードを持ち運べる。
保証書の保証期間はいつもどおりメーカー保証が1年。
全体的に良い。材質はプラスチックとアルミニウムが半々ぐらい。アルミ部分に【SONY】のロゴ。体積が小さい割にはなかなかの高級感を感じさせる。イヤーピースのすぐ後ろに音を抜けさせるための穴がある。開放型のような作り。コードの出どころ部分はゴムでできており、断線に配慮している。
デザインは好みの問題があるが、色使い含め普通か。
イヤーピースは薄いシリコンゴム製で十分柔らかい。
コードは長さ約0.5m、太さ約1mm。途中から2本が合流する形(合流後は太さ約2mm)になる。長さは、ウォークマンを胸ポケットに入れて使う私にはちょうど良いのだが、一般的には短いと思う。短いと思うなら付属の延長コードを使えば良い。太さは合流前が細いので断線しないかやや心配だ。
コードの硬さは普通で特に扱いづらくはないが、個人的には布巻きが良い。ソニーのイヤホンの例に漏れず、このイヤホンもネックチェーン方式。
プラグはステレオミニプラグ。金メッキ処理されている普通のもの。
延長コードは長さ約1m、太さ約2mm。
延長コードのプラグは、L型ステレオミニプラグで金メッキ処理されている。
普通には良い。想像よりは悪いか。特設サイトでえらくプッシュしていたので、こんなものかと思ってしまう。ウォークマン NW-S736F(N)のイヤホンとあまり変わらない。遮音性、音漏れ防止も、上述したイヤーピース後ろの穴から音が抜けるのでやや悪い。持つ部分が小さすぎて着脱しにくいのも難点。【SONY】のロゴがはげそう。
環境:ウォークマン NW-S736F(N)(ソニー)
音の傾向はやや低音よりのフラットか。音自体はやや細め。高音の量はやや少ない。MDR-CD900STの技術を受け継いだとのことだが、これは肩透かし。低音の量はやや多い。カナル型の特徴を生かした厚みのある低音。こもりはほとんど気にならない。声などの中音は他の音に埋もれずはっきり聴こえてくる。
音場はカナル型にしてはなかなか良い。音は近いが、普通のイヤホンのような開放感があり、左右にはかなり広い。
基本性能、原音忠実性、質感、鮮やかさ、厚み、ノリ、打ち込み表現はどれを取っても価格なりか。モニターをうたっているだけあって、なかなかバランスは良い。だが、特筆するものがなく、物足りなさも感じる。楽器は特に苦手といったものはないように思う。
合う曲のジャンルはポップス、ロック。バランスは良いが、コストパフォーマンスは微妙。
ソニーのMDR-EX90SLは8,000円も出したイヤホンなので、期待が大きすぎたのかもしれないが、いまいちピンとこない。作りは価格なりにはある。しかし、装着感と音は、ウォークマン NW-S736F(N)のイヤホンとあまり変わらないように思う。エージングが足りないのだろうか?装着感は変わりようがないが、音は長い目で見るか・・・。
作り | デザイン | 装着感 | 遮音性 | 音漏れ防止 |
---|---|---|---|---|
4 | 3.5 | 3.5 | 3.5 | 3 |
携帯性 | 音質 | 楽しさ |
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5 | 3.5 | 3 |
○メーカーホームページ:ソニー
○スペシャルコンテンツ:MDR-EX90SL 開発者インタビュー
定価 | 購入日 | 購入店 | 状態 | 購入価格 |
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12,390円 | 2008/11/25 | ヤマダ電機 | 新品 | 7,943円 |
私の購入記録は上記のとおり。レビュー時点で生産終了しているので、詳細は記載しない。
最安値は、私の知る限りではAmazon.co.jpの新品5,666円。
※商品価格はいずれも税込表示。
エージングが進んだのか、他のイヤホンと比較を重ねて、音質が良いと思うようになったのかはわからないが、現在MDR-EX90SLの音質の評価は、やや上がっている。
追記:MDR-EX90SLのイヤーピースをEP-EX10M/B(ソニー)に交換してみた。詳細はMDR-EX90SLのイヤーピースをEP-EX10M/B(ソニー)に交換するに記載。