PCスピーカーとは、一般的に筐体(エンクロージャー)の中にアンプを内蔵したスピーカーのことである。アクティブスピーカー、パワードスピーカーともいう。接続が簡単なので導入しやすいが、選び方を間違えると、私のように買い直す羽目になることもあると思う。
よって、失敗しないPCスピーカーの選び方という形で、このページにPCスピーカーを選ぶポイントを一応記載しておこう。
※厳密に言うと、PCスピーカーには無線(Bluetooth)のものもあるが、無線のPCスピーカーはBluetoothスピーカーと呼ばれているので、ここでは有線のものだけを対象にする。
サイズは、PCスピーカーを選ぶポイントにおいて一番重要である。なぜなら、設置できるかどうかに直接関わってくるし、後述するPCスピーカーを選ぶポイントの傾向が、大体決まるからである。後述するPCスピーカーを選ぶポイントの傾向が決まるとは、例えばこうだ。
※中サイズのスピーカーはふたつの傾向をあわせ持つと考えれば良い。
以上はあくまで傾向である。一部のUSBスピーカーや、2.1chマルチチャンネルスピーカーなどの場合は、この限りではない。
※2.1chマルチチャンネルスピーカーとは簡単に言えば、最初からサブウーファーが付いているタイプのスピーカーのことである。スピーカーは小さくて設置しやすいが、サブウーファーは大きくて設置しにくい特徴がある。私が購入したソニーのSRS-D211のサブウーファーは、座卓のパソコンデスクの下に何とか納まった。また、音は低音が強調された製品が多い。
タイプは2ch、2.1ch、5.1chがある。数字はスピーカーとサブウーファーの数を表している。整数部分がスピーカーで、小数部分がサブウーファー。つまり、5.1chなら、5つのスピーカーと1つのサブウーファーで構成されていることになる。ただ、5.1chは映画やゲーム向きなので、音楽鑑賞にはあまり向かない。音楽鑑賞に向くのは2chか2.1chだろう。
総合出力は5W以下から30W以上まで色々あるが、音楽鑑賞にはまるなら、総合出力は大きい方が良い。音量が上げられないスピーカーはすぐに物足りなくなる。私も、12WのオンキョーのGX-R3X(W)から30Wの同社のGX-77M(W)に1年で買い替えた。
ただし、前述したように、総合出力が大きいPCスピーカーは、サイズが大きい傾向があるので注意が必要。例外として、マルチチャンネルスピーカーは、総合出力が大きい割にスピーカーが小さいが、これはアンプを内蔵した大きなサブウーファーで出力を稼いでいるからである。
電源はACアダプター、USB、電池がある。ACアダプターのPCスピーカーは、総合出力が大きい傾向があるので、音楽鑑賞にはまるなら、ACアダプターのものが無難である。ただ、最近はUSBでも高出力のPCスピーカーが増えている。
入出力端子は一般的にミニプラグ入力端子、RCAピンプラグ入力端子、光デジタル入力端子、同軸デジタル入力端子、サブウーファー出力端子などがある。
入力端子は、出力元の機器の出力端子と合わせなければならない。光デジタル入力、同軸デジタル入力端子はUSB DACやサウンドカードなどがなくても、ある程度の音質が得られるので重宝する。サブウーファー出力端子は、サブウーファーを追加するための端子だ。
失敗しないPCスピーカーの選び方は、音楽鑑賞にはまるなら、電源がACアダプターの総合出力が大きいPCスピーカーを選ぶことである。結局、入出力端子を考えて、設置するスペースに余裕があるなら、サイズが大きい2chのスピーカー、設置するスペースに余裕がないなら、2.1chマルチチャンネルスピーカーを選ぶことになると思う。
ただし、2.1chマルチチャンネルスピーカーは、サブウーファーを設置するスペースが問題になる。