Prodigy 192VE バルク(AUDIOTRAK)のレビュー

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Prodigy 192VEの画像

主な仕様
内蔵チップ
VIA Envy24GT
内蔵DAC
SIGMA-DELTA
S/N比
104dB A-Weighted(Typical)
周波数特性
20~22,500Hz(@ fs=48kHz)
サンプリング周波数
~192kHz(アナログ、デジタル出力)
対応OS
Windows 98 SE/ME/2000/XP
外形寸法
質量

韓国のメーカー、AUDIOTRAK(オーディオトラック)のサウンドカード。オペアンプがちゃんと付いているサウンドカードは、音質が向上するのか興味があったので購入してみた。バルク品で5,000円程度。バルク品とは簡単に言えば、パッケージなどを取り払った業者向けの製品。余計な物が付いていないため、安く手に入れられるというメリットがある。

世評では音は良いが、動作が不安定など気になる情報もいくつかあり、買うかどうか迷った。しかし、この程度の価格ということと、自分の環境なら上手く動くのではないかという淡い期待で買ってみた。

プチプチが付いた袋に本体とドライバCDが入っている。バルク品のため、当然パッケージには入っていないし、保証書も付いていない。保証は販売店の保証が付く。

マニュアルは、PDF形式のマニュアルがメーカーのホームページからダウンロードできた。

外観

パッと見ただけで、玄人志向のENVY24HTS-PCIよりパーツが増えたことがわかる。価格が2倍以上するのだから当然だろう。オペアンプや見慣れないパーツもたっぷり搭載されていて、どんな音を鳴らすのかこの時点から楽しみ。

端子は左からマイク入力、ライン入力、フロント出力、リア出力、センター/ウーハー出力・ヘッドホン出力、デジタル出力(オプティカル:光)と豊富でマルチチャンネルにも対応するが、内蔵端子は2ピンのデジタル入力のみ。環境によっては不便になるので注意が必要。

チップは、VIA(ヴィア)のENVY24GTが使われているとのことだが、玄人志向のENVY24HTS-PCIのように【VIA,ENVY24】とプリントされているパーツが見当たらない。【AUDIOTRAK】のロゴのパーツが、それに当たるのだろうか?ENVY24GTなら5.1chのマルチチャンネル対応で、アナログ出力・デジタル出力とも24bit/96kHzまでサポートされている。

DAC(デジタルアナログコンバーター)は、SIGMATEL(シグマテル)のSIGMA-DELTAが使われている。あまり聞き慣れないメーカーだが、6ch(5.1ch)のマルチチャンネル対応で、アナログ出力は24bit/192kHz、デジタル出力は24bit/96kHzまでサポートされていてかなり高性能。

一番右の画像が、玄人志向のENVY24HTS-PCIでは全く使われていなかった、オペアンプというパーツになる。JRC(新日本無線株式会社)のNJM4580という、2回路タイプのオペアンプだ。これがProdigy 192VEでは合計で7個使われている。世評ではオペアンプを使うと、一般的に高音低音メリハリの効いた音調になるらしい。

上述したパーツのほかに、コンデンサなどの部品も、玄人志向のENVY24HTS-PCIより全体的にグレードアップされている。世の中にはオペアンプ含め、これらのパーツを交換してさらなる音質向上を図る人がいるようだが、いずれもしっかりとハンダ付けされているので、交換は難儀である。私はやらないでおこう。

ドライバとコンソール

PRODIGY 192VEの最大の特徴は、メーカーオリジナルのドライバとコンソールを採用している点にある。このドライバとコンソールのおかげでMMEやASIO2.0が使えたり、アプリケーション間の音声をやりとりできたりする。

仕様が複雑なので、細かい点は説明書に任せることにして、この項目で結論を先に言っておこう。

結論は、このサウンドカードは動作が不安定で、私の環境ではろくすっぽ使えない。音楽を聴くどころかブラウザやメールソフトを起動したり、場合によっては、ホームページを閲覧したりするだけでもプチプチと変な音が入る。これではいくら仕様が凝っていても、全く意味がない。

事前の情報でこうなることも覚悟していたが、このサウンドカードを何の異常もなく使えている人は、果たしているのだろうか?

環境:2chのフロント出力→GX-R3X(W)(オンキョー)

玄人志向のENVY24HTS-PCIに比べて、低音が多くなり、メリハリの効いた明るい音調になる。オペアンプの効果だろうか?こっちの方が音楽を聴いていて楽しい。それだけにこのプチプチ音が非常に残念に思えてくる。

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まとめ

Prodigy 192VEの画像2

複雑なドライバとコンソールが、動作の不安定さに拍車をかけているような気がしてならない。動作が安定してノイズが解消してくれれば、安くて音がよくて楽しい最高のサウンドカードなのに。

作り デザイン 音質 楽しさ
3 3 3.5

○メーカーホームページ:AUDIOTRAK

Prodigy 192VE バルクの購入記録と最安値

定価 購入日 購入店 状態 購入価格
オープン 2005/11/18 PCワンズ バルク 5,415円

私の購入記録は上記のとおり。レビュー時点で生産終了しているので、詳細は記載しない。

最安値は私の知る限りでは新品3,000円ほど。

※商品価格はいずれも税込表示。

その後

私の環境ではドライバを更新したり、どんなに設定をいじったりしても、ノイズが完全に解消されることはなかった。よって、オンキョーのサウンドカードのSE-200PCIに買い替えた。

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