スパイラルにはまらないヘッドホンの選び方

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AKGのQ701の画像

ヘッドホンは、選び方がわかっていないと、スパイラルにはまりやすい。スパイラルとは螺旋(らせん)の意味である。選び方がわかっていない→もっと良いヘッドホンがあると思い込む→際限なく購入してしまうという悪循環の螺旋。これがヘッドホンスパイラルと呼ばれる状態である。

ヘッドホンスパイラルは、選び方がわかっていないだけでなく、サイズの問題も関係しているだろう。ヘッドホンはスピーカーと違い、サイズが小さくて部屋のスペースをあまり取らないため、10個程度なら余裕で所有できてしまう。だから、余計に歯止めとなる選び方が必要になる。

私もいつの間にか軽くスパイラルにはまっていたが、体験から選び方を理解し、何とか抜け出すことができた。現在、スパイラルにはまっている人も多いと思うので、その選び方を基本的なことから順に記載しておく。

※イヤホンの選び方もヘッドホンとほとんど同じ。むしろヘッドホンより考慮することが少ないぐらいだ。

聴く環境や用途に合う機種を選ぶ

BeatsのSoloの画像

これは、自分が音楽を聴く環境や用途に合う機種を選ぶということである。屋内で使うのか、屋外で使うのか。このふたつを考慮するだけで、機種のサイズや型式、機能などがある程度絞り込める。

屋内なら基本的にどんなヘッドホンでも良いが、誰にも聞かれたくないなら、型式は音が漏れにくい密閉型になる。屋外ならサイズ的に耳乗せ型か耳掛け型、型式はマナー上、密閉型になるだろう。機能的にノイズキャンセリングが付いていたり、収納しやすかったりするとなお良い。あとは屋内にしろ、屋外にしろ、有線か無線かという話になる。

※屋内のおすすめは、もちろん耳覆い型の開放型ヘッドホンになるが、音がだだ漏れで隣の部屋まで聞こえてしまう。

※ノイズキャンセリングや無線は音質的には不利になる。

また、使う機器によっては音量が取りづらい場合がある。その場合はヘッドホンの感度とインピーダンスに気を付けよう。感度はできるだけ大きく、インピーダンスはできるだけ小さい方が音量を取りやすい。

聴く音楽のジャンルに合う機種を選ぶ

これは、自分が聴く音楽のジャンル(クラシック、ジャズ、ポップス、ロックなど)に合う機種を選ぶということである。

一般的には、大まかにメーカー別に分けると、クラシックはAKG(アーカーゲー)とSENNHEISER(ゼンハイザー)、ジャズはbeyerdynamic(ベイヤーダイナミック)、ポップスはオーディオテクニカ、ロックはALESSANDORO(アレッサンドロ)とGRADO(グラド)などといわれるが、一概には言えない。

事前に購入者のレビューを参考にしたり、試聴したりする必要があるだろう。私が現在主に聴く音楽のジャンルは、ポップスとロックである。

頑丈な機種を選ぶ

これはそのままだが、事前に購入者のレビューを参考にしたり、試着したりしてもわからないことが多いので困りもの。一般的には、プロ仕様のモニターヘッドホンやDJヘッドホンなどは、頑丈といわれる。

交換イヤーパッドが入手しやすい機種を選ぶ

ヘッドホンのイヤーパッドは、必ずといって良いほど何年かで駄目になる。その時、交換イヤーパッドがなかったり、入手しにくかったりすると本当に困る。イヤホンのイヤーピースぐらいなら代替がきくかもしれないが、ヘッドホンのイヤーパッドはそうはいかない。

装着感が良い機種を選ぶ

ソニーのMDR-1の画像

装着感は超重要。事前に購入者のレビューを参考にしたり、試着したりして自分にぴったりの装着感の機種を選ぼう。質量やヘッドバンドの作り、イヤーパッドの材質などが選考の重要なポイントだ。ヘッドホンは、いくら音質が良くても装着感が悪いと使わなくなる。

音のバランスが良い機種を選ぶ

これは音のバランスが良い、つまり、高音と中音と低音がまんべんなく、ある程度は出る機種を選ぶということである。どれかひとつでも極端に出ない機種を選ぶと物足りなくなる。

最上位機種を選ぶ

これは、シリーズものなら、いきなり価格が一番高い最上位機種を選ぶということである。なぜなら、中途半端な機種を購入するとまず間違いなく、それより音質の良い上位機種が欲しくなり、スパイラルに拍車がかかるからだ。そうは言っても、初心者にはなかなか難しいと思う。

だから、初心者は1台目は初心者向けの機種を買い、はまる傾向があるなら、2台目は思い切って最上位機種を買うのはどうだろうか。

まとめ

以上が、私の体験からなるヘッドホンの選び方である。ネタならともかく、メインに使うヘッドホンを購入するなら、慎重に選んだ方が良い。特にスパイラルにはまっている人はなおさらだ。上述した選び方にひとつでも当てはまらないものがあるなら、買うのは思いとどまろう。何度も言うように、ヘッドホンは音質だけではない。

私は、屋内でポップスとロックを聴くには、モニターヘッドホンとDJヘッドホンがかなり向いているように感じた。上述した選び方にも大体当てはまるし、最上位機種でも無難な価格のものが多い。

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