ネットワークウォークマン NW-E103(S)(ソニー)のレビュー

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ネットワークウォークマン NW-E103(S)の画像

主な仕様
容量
256MB
再生信号圧縮方式
ATRAC3、ATRAC3plus、MP3:44.1kHz、32~320kbps、可変ビットレート(VBR)対応
周波数帯域
20~20,000Hz
入出力
ヘッドホン:ステレオミニ、USB
電源
単4乾電池×1本
電池持続時間
最大約70時間
最大外形寸法
56.2(W)×56.2(H)×19.2(D)mm
質量
約26g(電池含まず)

乾電池式のウォークマンをレビューしたい。乾電池式といっても、カセットウォークマンやCDウォークマン、MDウォークマンなどではない。現行機種と同じく、PCから音楽ファイルを転送して使う、フラッシュメモリー型のウォークマンである。型番はNW-E103(S)だ。

※型番にNW-Eと付く機種は、俗にEシリーズと呼ばれている。EシリーズのEはEntry(初心者向けの)の頭文字のようだ。NW-E100シリーズには、ほかに容量が違うだけのNW-E105(512MB)、NW-E107(1GB)もある。

NW-E103は、フラッシュメモリー型のウォークマンとしてはかなり古い。CDウォークマンやMDウォークマンと販売時期が被ったため、ネットワークウォークマンと呼ばれて区別されていた時期の機種である。

色は(D)ジャンピングオレンジ、(L)アクアティックブルー、(R)ベルベットレッド、(S)フロスティシルバーの4色がある。

購入当初はカセットウォークマンやCDウォークマン、MDウォークマンしか使ったことのない私には本当に衝撃的だった。「こんなので本当にまともな音が鳴るのか?」などと半分馬鹿にしたような感じで買ったのだが、CDウォークマンと遜色ない音質で、音楽が流れた時には本当にびっくりした。

しかも、フラッシュメモリー型のウォークマンは、CDウォークマンやMDウォークマンより振動に強いので、全くといって良いほど音飛びがない。小さなサイズと相まって、まさに外に持ち出すためのモデルだった。

今から見ると、乾電池式で作りがチープなウォークマンにしか映らないが、昔からウォークマンが好きだった私に衝撃を与えたモデル。今さらすぎるが、この機種をレビューしないわけにはいかない。まあ、半分回想レビューみたいなものだと思って読んで欲しい。

小さいウォークマンにしては大きめの外箱に本体、イヤホン、単4型ソニーアルカリ乾電池、USB接続ケーブル、ネックストラップ、インストールCD、取扱説明書、保証書などが入っていた。

付属のイヤホンは、同社のMDR-E931SPよりグレードの低い普通のイヤホンだったが、使い始めてすぐに壊れてしまった。

外観

全体的に悪い。ウォークマンの外装は昔から金属製のイメージがあるが、この機種はまさかのプラスチック製。金属製のパーツは、ヘッドホンジャックのシルバーに塗装されたパーツのみ。

電池持続時間は連続再生で70時間となっているが、これは圧縮形式にATRAC3(105kbps)を使った時のもの。MP3(128kbps)を使うと、50時間ほどになる。

サイズは、昔からウォークマンを使ってきた私にとっては驚くほど小さい。カセットやCD、MDなどのメディアを入れる必要がないため当然こうなる。

デザインは好みの問題があるが、色使い含めなかなか良い。どちらかといえば、女性好みのデザインか。

正面には再生と停止ボタンや液晶画面、巻き戻しボタン、早送りボタンがある。この辺の機能の詳細は、取り上げると切りがないので、取扱説明書に任せることにする。液晶画面は再生し始めてから数秒だけバックライトが点き、文字が左に流れていく仕様になっている。

背面には付属ネックストラップ取り付け口やメニューボタン、リピート/サウンドボタン、電池挿入部がある。正面よりさらにプラスチッキーなので何とも頼りない。特に、電池挿入部のふたは、乱暴に扱うとすぐに壊れてしまうのではないかというぐらいチープ。電源は単4乾電池が1本。

向かって左面には、グループ/ホールドスイッチとUSBケーブル接続ジャックがある。USBケーブル接続ジャックのふたも乱暴に扱うとすぐにもげそう。

向かって右面にはボリュームボタンとヘッドホンジャックがある。

上面と下面には特に何もない。

また、問題の操作性だが、私はポロシャツの胸ポケットに、NW-E103(S)を入れたまま手探りで操作できていたので、特別悪くはないと思う。

SonicStage

SonicStage(ソニックステージ)とは、PCからフラッシュメモリー型のウォークマンに、音楽ファイルを転送するためのソフトウェアである。ネットワークウォークマン NW-E103(S)のインストールCDにも、このソフトウェアが入っている。

SonicStageの仕様の詳細やインストールのやり方、使い方は、取り上げると切りがないのでここでは記載しない。取扱説明書やSonicStageのヘルプを見ればわかる。

SonicStageはCDリッピングとエンコードもできるようだが、私はもっぱらフリーソフトのEAC(Exact Audio Copy)とLameでこれらを行っている。MP3の128kbps(VBR)。NW-E103の容量や音質、使い勝手を考慮すると、この圧縮形式・ビットレートがちょうど良い。MP3の128kbpsでも最大で50曲以上入れられる。これも過去のウォークマンでは考えられない曲数。

SonicStageへの音楽ファイルの取り込みとNW-E103への転送は簡単。それほど時間もかからずサクサクできる。世評ではこれらが不評だったのだが、私には何が駄目なのか全くわからなかった。

環境:MDR-E931SP(S)(ソニー)

音質はカセットウォークマンとMDウォークマンより上。CDウォークマンには劣るのだが、普通のイヤホンで聴く限りあまり違いが感じられない。こんなおもちゃみたいな本体と、音楽ファイルという入っているのか、入っていないのかわからないメディアから出る音に素直に驚く。CDウォークマンやMDウォークマンのように音飛びするようなこともない。

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まとめ

ネットワークウォークマン NW-E103(S)の画像2

ネットワークウォークマン NW-E103(S)は、作りこそチープだが、その割にはなかなか壊れないし、音質はこちらの予想をはるかに超えていた。サイズは小さく、デザインも悪くない。電池も乾電池式のため、なくなったらすぐに変えられる。おまけに振動にも強い。外に持ち出したい時にサッと持ち出せるナイスな相棒だった。

作り デザイン 音質 楽しさ
2 3.5 3 3

○メーカーホームページ:ソニー

ネットワークウォークマン NW-E103(S)の購入記録と最安値

定価 購入日 購入店 状態 購入価格
オープン 2005/4/11 ヨドバシカメラ 新品 不明

私の購入記録は上記のとおり。購入価格はメモするのを忘れていたので、レビュー時点で不明。確か1万円ぐらいだったと思う。

最安値は私の知る限りでは新品5,000円ほど。

※商品価格はいずれも税込表示。

その後

容量が256MBではさすがに小さいと感じるようになったので、同社のウォークマン NW-S736F(N)に買い替えた。

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