MUSIC SERIES ONE(MS-1)(ALESSANDORO)のレビュー

MUSIC SERIES ONE(MS-1)の画像

主な仕様
型式
開放ダイナミック型
ドライバ直径
周波数帯域
20~20,000Hz
最大許容入力
インピーダンス
32Ω
感度
100db
質量
約130g
プラグ
ステレオミニ(金メッキ)
コード
2.0m(両出し)
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奇抜なデザインが目を引く、アメリカのメーカー、ALESSANDRO(アレッサンドロ)の耳乗せ型ヘッドホン。同じアメリカのメーカー、GRADO(グラド)のOEMらしい。

OEMとは他社の製品を製造すること。要するに、ALESSANDROがGRADOの製品を製造する形になっているわけだが、音のチューニングも販売も実は同社が行っている。これはもはやGRADOの形をしたALESSANDROのヘッドホンということだ。

※元々、ALESSANDRO自体がハンドメイド、カスタム専門のメーカー。エリック・クラプトンやエリック・ジョンソンの機器を担当していることが、ホームページ上でうたわれている。

シリーズとしては、上位機種にMUSIC SERIES TWO(MS-2)とMUSIC SERIES PRO(MS-PRO)がある。MUSIC SERIES ONE(MS-1)含め、どれもモニター用とのこと。基本性能は、GRADOのシリーズと比べて、MS-1がSR-125、MS-2がSR-325、MS-PROがRS-1相当などといわれるが、真相はよくわからない。もし本当なら、ALESSANDROのシリーズは価格がかなり安いことになる。

購入動機は興味本位というのもあながち嘘とはいえない。一度見れば忘れられないデザインとその無骨さ。それでいて音が良いというのだから買わない手はない。世評ではロックにかなり合うという。いずれとは思っていたところ、円高で海外製品が安くなっていたので買ってみた。

平たい大きめの外箱に本体、変換プラグ(ステレオミニ→ステレオ標準)が入っている。

変換プラグは金メッキされたごく普通のもの。他のメーカーと同じ。

保証書はというと・・・見当たらない。どうも付属していないようだ。よほど耐久性に自信があるのか?外観からはとてもそうは見えない。「10,000円も出したのに・・・。」と思っていたが、海外からの直輸入品はこれが当たり前。SENNHEISER(ゼンハイザー)のHD595を買った時も同じことを思っていたのに、ポカーンと忘れていた(笑)。この場合は普通、販売店の1年間の保証が付く。

また、レビューとは直接関係しないが、開梱時に箱に大きく張られたシールをはがすなり、切るなりする必要がある。

外観

全体的にやや悪い。承知して購入してはいるが、安っぽい上に作りが華奢すぎる。ハウジング(エアチャンバー)は耳乗せにしてはかなり大きいが、ハウジングとヘッドバンドを繋ぐパーツが、小さいプラスチックのパーツ二点と太さ約3mmの金属製の棒一本のみ。北斗の拳で、ケンシロウが「お前ごとき、指一本で十分!」と言っている感じ(笑)。耐久性は問題ないのだろうか?プラスチック自体はかなり硬質で頑丈そうだが・・・。こればかりは使い続けてみなければわからない。

デザインは好みの問題があるが、色使い含め、なかなかかっこいいし、作りのあり得なさが独自性を生み出している。

調節機構は上記の棒がかねる。先端には抜け防止のキャップが付いている。

ハウジングはプラスチック。黒い塗装が施されている。【ALESSANDORO MUSIC SERIES】と【GRADO LABS】は、凸文字で銀色塗装。

また、これは細かいことになるのだが、ハウジングを直接固定しているプラスチックのパーツの側面に、「穴を開け間違えました。」(笑)みたいなえぐれがあるのが気になる。使用には全く問題はない。このあたりは個体差か。

ヘッドバンドは皮製。ここだけやたら高級に見える(笑)。側圧を生むために、皮の中に幅7mmほどの薄い金属製の板を通している。この板が裏から一部見える上、汚れているか錆びているので気になる。どちらかはわからない。パッドは付いておらず、装着感はほとんど考慮していないのではないかと思えてくる。

イヤーパッドは黒いスポンジ製。直径が約7.5cmもある。硬さは普通。付いた油分は見えないので気にならない。耐久性は普通にあるか。

※左の画像はKOSS(コス)のKSC75との比較。

コードは両出し。長さ2m、太さ約3.5mm。上記の金属製の棒より若干太い。途中から2本が合流する形になり、合流後は太さが約5mmになる。コード自体は硬く、扱いづらい上に重い。合流点の出どころ部分のコードが、若干ひしゃげているのも気になる。

プラグはステレオミニプラグ。金メッキ処理されている標準的なもの。付属の変換プラグでステレオ標準プラグに変換できる。巷の情報によると、プラグはあぽろんで買った場合はステレオミニプラグ、サウンドハウスで買った場合はステレオ標準プラグになるらしい。

装着感

なかなか良い。これは予想外。重量が軽いことに加えて、イヤーパッドも適度に柔らかく、装着感に貢献している。頭頂部も気にならない。ただし、コードが重く、若干下に引っ張られる感はある。

ハウジング(エアチャンバー)の角度調節は上下左右にできる上、側圧も変えられる。イヤーパッドは耳全体に乗ってくるが、全く痛くない。開放型なので遮音性、音漏れ防止はないに等しい。

環境:SE-200PCI(オンキョー)の2ch専用ライン出力→MiniAMP Amp800(BEHRINGER)

音の傾向はやや低音よりのドンシャリ(高音・低音強調型)。音自体は太すぎず、細すぎずちょうど良い。高音の量は適度。低音の量は開放型にしてはやや多いし若干緩い。こもりはほとんど感じない。やや明るめの音調で、声は他の音に埋もれずはっきり聴こえてくる。

音場はかなり耳に近いところで音が鳴るのが気になるが、左右の広がりは耳乗せにしてはあるし、音の抜けも良い。

基本性能、原音忠実性、質感、鮮やかさ、厚み、ノリ、打ち込み表現はどれを取っても価格以上の価値がある。特に良いといったものはないのだが、どれも価格以上にはある感じでバランスが良い。楽器も特に苦手といったものはないか。

合う曲のジャンルはポップス、ロック。特にロックは世評どおりなかなか良いが、音が近すぎるのが難点。バランス、コストパフォーマンスともかなり良い。モニターヘッドホンにいわれる退屈な音ではなく、なかなか楽しめる。

まとめ

MUSIC SERIES ONE(MS-1)の画像2

ALESSANDROやGRADOのヘッドホンは、新品でも中古品でも変わらないといわれる意味がようやくわかった。作りが雑で、品質管理されているかどうか正直怪しい。耐久性も心配なところがある。そういう意味ではコストパフォーマンスが良いとはいえないだろう。

しかし、音は音場が許せれば、バランス、コストパフォーマンスとも最高レベル。装着感も以外に良いし、非常に軽い。デザインも独創的。ポップス、ロックとも大雑把に聴くなら、この価格帯ではこれ以上はないかもしれない。

作りや音場に難があるが、バランスのよさと独自性を合わせ持っている商品。

作り デザイン 装着感 遮音性 音漏れ防止
2 4.5 3.5 2 1.5
音質 楽しさ
3.5 4

◇メーカーホームページ:ALESSANDORO

MUSIC SERIES ONE(MS-1)の購入記録と最安値

定価 購入日 購入店 状態 購入価格
不明 2009/01/09 あぽろん 新品 9,980円

私の購入記録は上記のとおり。MUSIC SERIES ONE(MS-1)のようなモニターヘッドホンは、最寄りの家電量販店にはまず置いていないため、ネット通販で買うしかなかった。

あぽろんは、購入金額が10,000円以上の場合は、代引き手数料が無料とのことだったので、BELDEN(ベルデン)の無鉛銀ハンダ315円を買い足し、9,980円+315円+送料500円=合計10,795円。

最安値は私の知る限りではサウンドハウスの新品9,580円。よって、代引きで買う場合、9,580円+送料525円+代引き手数料315円=合計10,420円になる。ただし、上述したように、プラグはステレオ標準プラグになると思う。買う場合は事前に確認して欲しい。私が買ったものは、ステレオミニプラグで世評どおりだった。

※商品価格はいずれも税込表示。

その後

MS-1のイヤーパッドを、GRADOのLARGEEP(ラージイヤーパッド)に交換してみた。詳細はMS-1のイヤーパッドをLARGEEP(GRADO)に交換するに記載。

追記:このヘッドホンは2009年の春にマイナーチェンジしたようだ。新型は、ハウジング(エアチャンバー)が、同社のMUSIC SERIES TWO(MS-2)に似たものに変更されて、やや厚くなっている。よって、音にも若干の違いがあるかもしれない。

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